翻訳家によるコラム:生物学・分子生物学・バイオ技術コラム

生物学・分子生物学・バイオ技術コラム by平井
生物学・分子生物学・バイオ技術コラム一覧へ戻る

2012年08月07日
石炭メジャーによる石炭の寡占化

こんにちは。轄kエ翻訳事務所で論文翻訳を担当している平井と申します。

分子生物学やバイオテクノロジーをはじめとする生物学全般に関する翻訳や、医学論文、生化学、ライフサイエンスに関する翻訳など、生物学や医学において、複数の分野にまたがる翻訳も扱っています。指名でのご依頼もお受けしておりますのでご相談ください。

石炭メジャーとは資源メジャーのうち石炭の海上貿易量(volume of seaborne trade)に占める比率の高い英豪資源メジャー最大手BHPビリトン、同じく英豪リオ・ティント、英アングロ・アメリカン(Anglo American)、スイスのエクストラータ(Xstrata)の4社を指します。また、新興国インディペンデントとは海上貿易量で石炭メジャーに次ぐインドネシアのブミリソーシズ、中国の中国神華能源などを指します。石炭メジャーはオーストラリアや南アフリカなど世界各地で大規模な探鉱を操業し、大型貨物船で世界中の火力発電所(heat power plant)や製鉄所(iron foundry)に石炭を供給しています。

石炭のユーザーであるインドの民間電力会社や中国国営電力会社は、将来の供給確保のために海外の炭鉱を買収しており、石炭メジャーや新興国インディペンデントと石炭争奪戦を繰り広げています。最近では中国やインドネシアなどの石炭保有国が国内の石炭供給を確保するために、資源会社の輸出を制限する動きに出るなど、石炭争奪戦にさらに拍車をかけています。

中国などの経済成長とともに世界の石炭需要は拡大しているため、中国やインドを巻き込んだ寡占化の流れは今後も続くと考えられます。

轄kエ翻訳事務所   医学翻訳・分子生物学翻訳・生化学翻訳担当:平井