翻訳家によるコラム:生物学・分子生物学・バイオ技術コラム

生物学・分子生物学・バイオ技術コラム by平井
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2012年01月16日
コンピュータと脳が繋がる日が来る!!SF世界がそこまでやってきた!!

こんにちは。轄kエ翻訳事務所で論文翻訳を担当している平井と申します。

分子生物学やバイオテクノロジーをはじめとする生物学全般に関する翻訳や、医学論文、生化学、ライフサイエンスに関する翻訳など、生物学や医学において、複数の分野にまたがる翻訳も扱っています。指名でのご依頼もお受けしておりますのでご相談ください。

現在、脳の機能の一部をコンピュータに代行させることが考えられています。では、どうすればコンピュータという「マシン」と人間の脳をつなげることが可能になるのでしょうか。

脳の神経細胞の本体からは次の神経細胞に連絡する長い電線部分が延びています。この電線部分を軸索といいます。軸索の先端は800〜1000に枝分かれしていて、末端で他の神経細胞と接しています。その接している部分が情報を記憶したり処理したりするシナプスです。シナプスは「神経接合部」と日本語で呼ばれるように、それぞれの神経細胞は「結合」ではなく「接合」しています。やさしくいえば「隙間」があるのです。この隙間はシナプス間隙と呼ばれ、1万分の2〜3ミリほど離れています。

隙間の部分でどのように連絡を取っているかというと、電気信号がアセチルコリンなどの神経伝達物質に置き換えられています。送り手の神経細胞から神経伝達物質がピュと放出されると、その化学物質を受け手の神経細胞の側で受けて、また電気信号に変換するというシステムがとられているのです。

バクテリオロドプシン(bacteriorhodopsin)という生体材料から作られたバイオチップは、光信号を受けるとプロトンという物質を放出します。プロトンではなく、状況にあった神経伝達物質を放出することができれば、バイオチップからシナプスへの情報伝達が可能になります。

コンピュータ側が脳からの情報を受け取る場合は、神経細胞からの神経伝達物質を受け取るバイオセンサが必要になります。神経細胞から神経伝達物質が放出されると、バイオチップが働いてマイクロチップが化学情報を分析し、今度は電気信号に変えてコンピュータに送るのです。

このようにすれば、バイオチップというインターフェースを通してコンピュータと脳がコミュニケーションを取ることができるわけです。

実用化されれば、ダメージを受けた脳にバイオチップを埋め込んで記憶機能を代行させたり、バイオチップをインターフェースにして外部のコンピュータから脳を支援することも可能になるでしょう。

轄kエ翻訳事務所   論文翻訳担当:平井