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心理学に関する翻訳

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心理学 (psychology)という言葉からどんなことを連想しますか?心理療法(psychotherapy)や臨床心理学 (clinical psychology)のことを思い浮かべる方も多いでしょう。心理学もフロイト (Freud) から始まり、ここ過去百年強でずいぶんな変成を遂げました。フロイトは心理学の父と呼ばれていますが、その後の心理学はフロイトが提案した精神分析 (psychoanalysis) を応用、発展させたものと、それに反対したものに分かれます。これは子どもが両親に反抗して両親と反対の行動を起こそうとしたり、また同じようになろうとしたりとするのと似ていますね。フロイトの論理に対する意見は人それぞれだと思いますが、無意識 (unconsciousness) という概念を提供したのは心理学に欠かせない発見でしょう。

精神分析は伝統的なものだと週五日何年にもわたる治療になります。氷山が海面から出ている部分がほんの少しのように、私たちが意識 (consciousness)していることはほんの一部で、無意識 (unconsciousness)な部分、つまり水の中の見えない氷山が大部分です。見えていないにしても私たちの行動や感情、考えは無意識に多く影響されます。夢や自由連想 (free association) が伝統的に無意識への近道として使われてきました。夢や自由連想なしであっても、治療者が発言を注意して聞くことで本人が今まで一人では見えにくかったものが少しずつ見えてきます。探る過程を私は“uncovering”と呼び、覆いかぶさっているカバー (cover)を外す (un) ように、見えていなかったことを見えるようにする過程を指します。自分のことを見つめること、つまり内省 (self-refection) により洞察 (insight) を得ることができると、過去と同じ過ちを繰り返さず新しい行動を起こすことができます。

論理を問わず心理治療にとって欠かせないのは治療者とクライエントの間の信頼関係 です。心理治療の結果は “the client's understanding of the therapist's empathy”つまり、クライエントから見て治療者がどのくらい自分に共感しているかに関わります。ここでいう共感とは認知的 (cognitive) なものです。つまり治療者が頭でクライエントの感情や思考を理解することを指し、クライエントと同じ感情を持つことではありません。例えば、配偶者を亡くしたクライエントに対し、一緒に悲しみに飲み込まれるではなく、そのクライエントにとってこの喪失がどのようなものであったかを理解することが大事です。感情的な場合に陥りがちなのは、同じような体験をした場合治療者自身の体験をクライエントの体験と誤認してしまうことです。この例であれば治療者自身は悲しかった喪失経験の後友達や家族と配偶者の記憶を思い出すことで悲しみを癒していたのに対し、クライエントは長い介護の後ほっとした部分がある一方その気持ちに罪悪感を持っているかもしれません。また、他のクライエントは同じように悲しくても亡くした人のことを話さないことでまだ生きていると信じたいかもしれません。このように治療者は自身の体験をよそにおいてクライエントを理解することが大事です。理解と信頼の中ではじめて治療が行われていきます。

精神分析の話に戻りますが、いつuncoveringをしていつsupportを提供するかはクライエントとのrapportとクライエントの自我 (ego strength) によります。Ego strengthは育ってきた過程で強い人と強くするためにたくさんのサポートが必要な人がいます。また、その日その日で精神的に強い日と、そうでもない日があります。例えば試験に落ちたり、人を亡くしたりした日はego strengthが弱くなり、そんな日は内省よりサポートが優先となります。

少し臨床心理学についてご紹介しましたが、心理学と一概に言っても様々な分野があります。知覚や記憶、学習などは認知心理 (cognitive psychology) にあたります。また誕生 (birth) から死 (death) まで人生の様々な時期の発達を取り扱う発達心理 (developmental psychology)、視床下部 (hypothalamus) や扁桃体 (amygdala) など脳各部の働き神経心理 (neurological psychology)、法廷心理 (forensic psychology) など、分野は広いです。 心理学全般、また心理学に関連する 医学 (medicine) 、教育 (education)、哲学 (philosophy)、統計 (statistics)、薬学 (pharmacology) などの隣接した分野の翻訳もお受けいたしております。

また、ご指定があればアメリカ心理学協会が定める「APAスタイル(American Psychological Association Style)」で仕上げることも可能です。数字の表記が一桁の時はスペルアウトし(例えば “three” ) 二桁以上は数字で表す (例えば “33”)など、APA styleの細かい点を順守し、引用文献の正しい書き方などにも注意して校正できます。学術雑誌などへの出版へ向けての翻訳も多々承って来ました。

また、スペイン語から日本語への翻訳も行っておりますのでお気軽にご相談ください。 スペイン語を英語に直し、その後さらに英語から日本語に直すより、直接翻訳した方がより原文に忠実な訳となります。

この翻訳分野の専任者からのごあいさつ

内野心理学翻訳担当の内野です。

現役の臨床心理士(clinical psychologist) として米国カリフォルニア州で免許を取得し臨床活動をする傍ら、翻訳活動をしております。心理学研究 博士論文 (dissertation) を英語、スペイン語、日本語を含めて書き英語で出版した経験、また10年の英語、スペイン語、日本語での臨床と心理検査の経験を生かし、正確でわかりやすい翻訳をお届けしております。(内野)
→内野が担当する「心理学コラム」はこちら

過去の翻訳例のご紹介

  • ユング心理学(日本語→英語)
  • 死について(日本語→英語)
  • 結婚カウンセリング(英語→日本語)

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