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教育に関する翻訳

教育翻訳Education

教育の世界は、日本国内においても、時代とともに学習指導要領も改訂され、教育方針が変わりますので、常に日本と世界の教育界の変化に目を向け、最新の情報に基づいた翻訳であることが第一です。

教育論文については、発達に関する理論や社会問題など、幅広い教育用語を駆使し、アカデミックな文体にします。また、教育効果や成長といった望ましい理想や目標、それに至るまでの過程の課題と対策、また、それぞれの段階に対する冷静な評価といった意味で、希望的観測に基づいた前向きな表現になるよう配慮します。また、教育システムの日本と海外との違いに留意し、用語や前提となるセミスター・学年の数え方なども誤解のないよう、確認の意味で注釈などを付け加えます。

学校要項やカリキュラムガイド(Curriculum guide)、入学オリエンテーションガイド(Orientation guide)などは、多岐に渡る専門分野を教育的に訳します。校種としては、大学であれば医学部・理工学部・経済学部・法学部・社会学部・文学部などの学部から学科にいたるまで、近年では学部名も新しく総合的な分野に移行している学校も多くありますので、学校ごとの特色を調査し、それを反映した形にします。専門学校であれば、医療技術・看護・介護・機械工学・コンピューター(IT)などがありますが、分野ごとの専門用語・評価法や指導目標など、直訳では言語として適切ではない場合もありますので、それぞれの言語の教育用語として適切に訳出します。

最近学校教育の現場で話題になっている、いじめ(bullying)や体罰(corporal punishment)についてですが、日本でも法令化などが推進されていますが、基準に基づいて程度などを判断する責任が問われることになり、重要な転機と言えます。いじめについては、英語では、「からかう」など、いじめの前段階の軽い意味では、teasingがあり、子供のいじめはbullying、大人の年齢としては日本語にもなっているharassmentなどがあります。インターネット上では、ネットいじめCyberbullyingや、特定の個人にしつこくつきまとうサイバーストーカー(Cyberstalker)、嫌がらせや危害を加えるエレクトロニック・ハラスメント(Electronic harassment)など、犯罪の質によって使い分けられます。体罰については、日本では、特に部活動などのスポーツの指導に伴うものが問題化されていますが、アメリカでは4割の州で種類を限定して合法化legalizeされており、ヨーロッパでは、半数が学校でのみ認められています。こういった、国による制度・価値観の違いなども踏まえたうえで、語の与える強弱やニュアンスも考慮して翻訳します。

経済連携協定(EPA)に基づき来日する外国人の介護福祉士候補者たちが増え、国家試験の合格率が約4割ということですが、現地での資格と共に、日本語での再教育の機関も増えており、日本の教科書やカリキュラムガイドが英訳されています。日本語という語学の壁が以外に厚く、今回の試験からすべてにふりがなが付記されても、合格率に効果はあまりなかったとのことですが、そういった日本独自の教科書やカリキュラムが訳される場合、少しでも日本語で直接学べるように、専門用語などを日本語で訳すように心がけています。たとえば、介護士としての朝の「声かけ」は、Greetingとすると、健康状態を診るという意味合いが出ず、また、問診とするほどに医学的なものでもありませんので、Koekakeのように日本語で用語として用いるようにします。このように、用語に関しては、クライアントと一つひとつ相談しながら、自然に日本語が身につくよう、教育的な配慮をもって訳語を選んでいます。

このように、よりよい未来へ向かう向上心と、それを実現するための橋渡しとして位置づけられる教育という世界は、どのように飛躍して目標に近づけるかという希望的観測と、現状をいかに正しく把握して対処するかという適正な判断力が必要です。日本のみならず、世界に目を向け、日々移り変わる最新の教育情勢を見極めながら、よりよい翻訳を目指しています。

この翻訳分野の専任者からのごあいさつ

天野特急翻訳担当の天野です。

日本では高校の英語教育に携わり、現在はアメリカの首都ワシントンDC郊外在住です。アメリカと日本の教育観・制度の違いを実感しながら、日本教育を客観的に見て、またよりよいものとなるにはどのような変革を要するかなど、日々考えさせられています。教育用語の独特な言い回しなどにも注意しながら、学ぶことの喜びと知識欲に結びつき、同時に、冷静で確かな評価・判断力を打ち出せるような翻訳をさせていただいております。(天野)
→天野が担当する「教育コラム」はこちら

過去の翻訳例のご紹介

  • 留学生のための各校種 オリエンテーション資料・学校案内・要項・カリキュラムガイド 日→英 英→日
  • 国際教育機関の学習指導要領・要項・カリキュラムガイド 日→英 英→日
  • 高校・大学・大学院の学校案内・要項・カリキュラムガイド 日→英 英→日
  • 各種校種 入学オリエンテーション資料 日→英 英→日
  • 日本語学校 学校案内・要項・カリキュラムガイド 日→英 英→日
  • 海外における介護福祉士専門学校 学校案内・要項・カリキュラムガイド 日→英 英→日
  • 教育に関する論文 (日→英 英→日)
  • 少子化と現代 子供の性格に与える影響
  • 現代社会と子供のストレス
  • 不登校 いじめの原因 対策と展望 
  • 少年法と子供の権利 
  • 児童虐待と政策 いまできること
  • 特殊教育における日本と世界
  • 命の教育 現代にもたらす教育効果
  • 学級経営に問われる教師の力量
  • 教育現場はどこまでIT化が可能か 世界の現状と日本
  • 小学生の英語教育 異文化への導入
  • 中学英語教育 語彙と発音
  • 高校英語 Communicative Method の現状と課題
  • グループ学習 効果的指導とは
  • 教材研究 ゲーム化された授業
  • ALTとのティーム・ティーチング 日本人教師に求められる指導
  • 社会科教育の国際化プロジェクト研究
  • 日本の教育の利点 理数科教育と世界
  • 各国との教科別統計の比較による日本の教育 
  • 客観的分析能力を養成する授業とは
  • 教育の国際化と現代 
  • 体験学習 子供漁村・農村交流
  • クールジャパンと日本語教育 
  • アニメで学べる日本語表現 感情表現と語彙
  • 丁寧語と尊敬語 話者の立場
  • 特殊学級 日本と世界の教育法の比較
  • 食文化がもたらした発達への影響

 

翻訳例

翻訳 ケース1

文部科学省HPより

例文

新しい学習指導要領は、子どもたちの現状をふまえ、「生きる力」を育むという理念のもと、知識や技能の習得とともに思考力・判断力・表現力などの育成を重視しています。これからの教育は、「ゆとり」でも、「詰め込み」でもありません。次代を担う子どもたちが、これからの社会において必要となる「生きる力」を身に付けてほしい。そのような思いで、新しい学習指導要領を定めました。「生きる力」を育むためには、学校だけではなく、ご家庭や地域など社会全体で子どもたちの教育に取り組むことが大切です。

一般的な翻訳

New Curriculum Guideline put emphasis on the ability to think, judge, and express as well as acquiring knowledge and skills, based on children's current situation and the principle to raise “Power to live”. Education from now on is not “relaxed”, nor “cramped”. I wish children who take charges of the next generation will learn “Power to live”. This is our wish to revise the New Curriculum Guideline. In order to nurture “Power to Live”, not only schools but also each family and the whole society should be involved in the education of children.

改善点

まず、日本語の語順の通りでは長くて修飾語の多い読みにくい文となってしまいますので、短く区切って読みやすい英語にします。そのため、主文となる部分を先に訳し、補足的に修飾部分を訳します。「思考力・判断力・表現力」は、the ability to think, judge, and expressとせず、intelligence, judgment, and expressivenessとします。また、「子どもの現状」は、children's current situationではなく、教育的な意味ですので補ってCurrent educational systems for childrenとします。新学習指導要領の中に出てくる、「生きる力」という表現ですが、そのまま直訳するとthe power to liveとなりますが、これではpowerが生活に必要な物理的な電力や体力などを指すように誤解され、誤訳となります。原語に近づけるには、「生きる力」は、strength to live through one's lifeとします。その他、直訳的な表現を避け、なるべく自然な英語に近づけて訳します。

適切でわかりやすい翻訳

New Curriculum Guideline is focused on nurturing intelligence, judgment, and expressiveness as well as acquiring knowledge and skills. This guideline is based on the current educational systems for children and the principle of cultivating “Strength to live through one's life” as well. Education hereafter should be neither “stress-free education” nor “Cramming”. We hope that children will cultivate the said “Strength to live through one's life”, which is our wish to revise the Curriculum Guideline. In order to nurture “Strength to live through one's life”, the whole society should be involved in the education of children as well as the schools.


翻訳 ケース2

JDC (日本時事通信の英語版)より

例文

Kyoto University will become the first Japanese university to be part of edX, a US based free online learning platform created by Harvard University and the Massachusetts Institute of Technology. edX currently offers around 50 free courses from 27 international universities and has 900,000 students from all over the world.
The Japanese university is joining edX to improve the quality of education by competing with other institutions from around the world. They are planning to offer a course called “Science of Life” taught by professor Motonari Uesugi which students can enroll in starting summer and will be launched by edX next spring.

一般的な翻訳

京都大学が、ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学によって創設された無料の学習プラットホームであり、アメリカを本拠地とする「edX (エデックス)」の一部として、日本で最初の大学になる予定である。「edX(エデックス)」は現在27の国際的な大学による50講座の無料講座を提供しており、世界中からの900,000人の生徒がいる。
日本の大学が、ほかの世界中の機関と競うことによって教育の質を高めるために「edXエデックス」に参加しようとしている。彼らは、「生命の科学」と呼ばれる上杉志成教授による講義を提供する予定であり、生徒は夏から登録を始められ、来春までには立ち上げられる予定である。

改善点

最初の文の順序がわかりにくく、「edX(エデックス)」の説明が長いので、文を区切って訳します。online learning platform は、コンピューター用語としてプラットホームという語は使われていますが、一般的には教育用語として伝わりにくいので、「無料オンライン学習講座」とします。また、未来形の訳は、適宜日本語の記事として適切になるように訳します。「50講座の無料講座」は、「50講座からなる無料講座」とし、900000人は、90万人とします。「27の国際的な大学」は、世界各国の意味合いを出し、「世界各国の27大学」とし、生徒は、文脈から受講生、Instituteは、機関ではなく、教育機関とします。launchはただ単に「立ち上げる」ではなく「開講する」と訳します。

適切でわかりやすい翻訳

京都大学が日本初の「edX(エデックス)」参加大学になる。「edX(エデックス)」とは、ハーバード大学とマサチューセッツ工科大学によって創設されたアメリカを本部とする無料オンライン学習講座である。現在、「edX(エデックス)」は、世界各国の27の大学から50講座が無料で提供しており、世界各地に90万人の受講生がいる。
日本の大学が、「edX(エデックス)」に参加し、世界の教育機関と競い合うことによって教育の質の向上を図る。まずは、上杉志成による講座「生命の科学」が来春開講され、今年の夏から受講生の登録を行う。


翻訳 ケース3

NHK News Web より

例文

世界各国の大学入学資格を取得できる教育プログラム、「国際バカロレア」の導入を検討している高校などが協議会を設立し、国際的に活躍できる人材の育成に向けて連携していくことになりました。
「国際バカロレア」は、母国語以外の授業はすべて英語やフランス語などで行う世界共通の教育プログラムで、最終試験に合格すると各国の大学入学資格を取得することができ、現在、国内では16の高校などが取り入れています。
協議会は、プログラムに関心をもつ全国およそ70の高校や教育委員会などが導入に向けた課題などを検討するため設立したものです。東京・千代田区の会場では、呼びかけを行った東京学芸大学の村松泰子学長が「入学資格を与えるだけでなく、グローバルな人材をどう育成していくかが問われている」とあいさつしました。

一般的な翻訳

High schools etc. that are considering of installing “International Baccalaureate”, which is the education program to acquire the qualification to enter universities around the world, decided to found the council to corporate each other in developing human resources that can play an active part internationally.
“International Baccalaureate” is the education program in which all the classes are held in English and French etc. other than the native language, and if a student passes the final test, he/she can acquire the qualification to enter universities in various countries. Currently, 16 high schools adopted it domestically.
The council was founded to examine the problems to adopt it by approx. 70 high schools and education committees that are interested in the program throughout Japan. At the meeting place in Chiyoda-ku in Tokyo, Yasuko Muramatsu who is the principal of Tokyo Gakugei University and appealed other organizations greeted, “It is being questioned not only giving the qualification to enter universities but also how to develop global human resources.”

改善点

最初の文は、直訳的に訳すと長いので、短く区切ります。High Schools etc. は、High School and other organizationsとし、教育プログラムの導入は教育用語としてinstall ではなくadoptとし、「国際バカロレア」の説明は、関係代名詞ではなくコンマで名称を紹介します。「国際的に活躍できる人材」は、human resources that can play an active part internationallyではなく、internationally successful human resources とします。「母国語以外の授業はすべて英語やフランス語などで行う」は、” in which all the classes are held in English or French and so on other than the native language” より、関係詞を用いない表現で簡潔にし、授業者の用いる言語としての意味を強め、held ではなくconductedとします。簡潔にするために文を区切り、「入学資格を得る」の部分を、qualificationという名詞ではなく qualifyという動詞を用い、if節ではない表現で、afterを用いて条件的な表現とします。「課題を検討する」は、examine the problemsではなく、解決に向けた意味を踏まえaddress problemsとします。数詞は英語表記とし、「プログラムに興味のある」は、that are interested in the programより、with the interests in the programとします。人名は、名前を先に述べ、校長先生などの役職名や所属をコンマで区切って紹介し、「挨拶した」はgreeted ではなく、述べられている内容から、told attendants in her speechとします。「入学資格を与えるだけでなく、グローバルな人材をどう育成していくかが問われている」は、英語ではわかりにくい表現になってしまうため、「入学資格の取得を確立することを通してグローバルな人材をどのように育成するかを検討している」という意味にします。

適切でわかりやすい翻訳

High schools and other organizations that are considering adopting the education program, “International Baccalaureate”, are founding a council to cooperate with each other to develop internationally successful human resources.
“International Baccalaureate” is an education program where all classes are conducted in a language other than the native language, such as in English, French, etc. Students are qualified to enter universities in various countries after successfully passing the final examination. Sixteen high schools and other organizations have adopted the system currently.
The council was founded to address the problems in adopting it by approx. seventy high schools and education committees with the interests in the program throughout Japan. Yasuko Muramatsu, the principal of Tokyo Gakugei University who appealed to other organizations, told attendants in her speech, “Examining How to develop global human resources through establishing qualifications to enter universities.”


翻訳 ケース4

コロンビア大学 初等教育学部HPより

例文

Students in these programs are prepared to teach in diverse and inclusive environments, including homes, schools, and other community settings, which serve children from birth to age 8 and their families. Child-centered and culturally sensitive practices are emphasized throughout the program, focusing on the need for multiple methods of instruction to accommodate a broad range of learners. Through a curriculum that integrates general and special early childhood education content, we aim to enable our initial certification students to become outstanding early childhood teachers, decision makers, and intellectual and

一般的な翻訳

これらのプログラムの生徒は、家庭・学校・そのほかの共同体の背景を含む、多様で包括的な環境で教えるために整えられ、そのことによって、生まれてから8歳までの子供たちとその家族に奉仕するのである。幅広い学習者層に順応させるための多様な指導法の必要に焦点を置き、子供中心と文化的に敏感な実践がプログラムを通して強調される。私たちは、普通・特殊初等教育の内容を統合するカリキュラムを通して、私たちの元々は資格を得た生徒が、優れた初等教育の教師、意思決定者、そして知的で倫理的な先導者となることを目指している。

改善点

全体的に丁寧語を用い、文をわかりやすく区切り、受動態から能動態にし、student「生徒」は、「履修生」、communityは「共同体」ではなく「地域社会」とします。serveは「奉仕する」ではなく、「将来教員としての職務を遂行するのに役立つ」とし、culturally sensitiveは、「文化に敏感な」ではなく、「文化に配慮した」とします。emphasizeは、「強調する」ではなく「重点を置く」と訳し、our initial certified students は、「私たちの元々は資格を得た生徒」ではなく、「この学校で資格を取得した生徒」とします。teacherは「教師」より「教員」という表現にし、decision makerは、「意思決定者」ではなく「意思決定のできる人」、intellectual and ethical leadersは「知的で倫理的な先導者」より現代的でやわらかい表現の「知的で倫理的なリーダー」、aim「目指している」は、「目標としています」。

適切でわかりやすい翻訳

これらのプログラムの履修生は、家庭・学校・そのほかの地域社会の背景を含む、多様で包括的な環境で教えるための準備をします。そのことが、将来教員として生まれてから8歳までの子供たちとその家族に対する職務を遂行するのに役立つのです。幅広い学習者層に順応できるような多様な指導法の必要に焦点が置かれ、プログラム全体を通して、子供を中心とすることと文化に配慮した実践が重視されます。普通・特殊初等教育の内容を統合するカリキュラムによって、この学校で資格を取得した生徒が、優れた初等教育の教員、意思決定のできる人、そして知的で倫理的なリーダーとなることを目標としています。