翻訳家によるコラム:政治経済・アート・スポーツコラム

政治経済・アート・スポーツコラム by佐々木
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2012年09月04日
コミックマーケット82が終了

こんにちは。轄kエ翻訳事務所で美術分野の翻訳を担当している佐々木です。

今回のテーマは世界最大規模を誇る同人誌即売会のコミックマーケット(Comic Market)についてです。

毎年8月と12月の年2回開催されているコミックマーケット。今年の夏は8月10日から12日まで東京ビッグサイトで行われましたが、3日間で入場者数は10日が16万人、11日が19万人、12日が21万人の計56万人を記録しました。1975年の初開催から37年が経った今では海外からの参加者も増加しており、日本を代表するサブカルチャーのイベントに成長しています。また、今回はGoogleやサントリーなどの企業も初出展し、盛り上がりに一役買いました。

しかし、これほどまでに巨大化したために生じた問題もあります。まずは会場のキャパシティ。来場者が1日20万人を超えることもあり、群集事故(crowd accident)の危険性が指摘されています。また、夏は8月中旬の暑い時期、冬は12月下旬の寒い時期に開催されるため、参加者が体調不良を起こすケースが後を絶ちません。ルールやマナーを違反したパフォーマンス行為やチケットの転売、窃盗なども年々増加傾向にあります。影響は会場だけでなく周辺地域にも出ており、夏はお盆、そして冬は年末シーズンと重なるために交通機関が混雑し、会場の最寄駅では入場制限が常態化しています。

海外でもコミックマーケットを参考にしたイベントが開催されるなど、日本文化の発信基地として今後も成長が見込まれており、政府が進める「クールジャパン(cool Japan)」の代表的なイベントとして末永く続くことを願っています。

轄kエ翻訳事務所 美術翻訳担当:佐々木